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医学誌「Archives of Internal Medicine(内科学)」オンライン版に10月25日に掲載
 
 中年期に大量喫煙をすると、アルツハイマー病をはじめとする認知症のリスクが増大することが新しい大規模研究で示された。研究を率いた米カイザーパーマネンテKaiser Permanente研究部門(カリフォルニア州)のRachel A. Whitmer氏は、「今回の知見は心臓に有害なものが脳にも有害であることを新たに示すものである」と述べている。
 
 1978~1985年に50~60歳で検査を受けた2万1,123人のデータを収集。平均23年の追跡期間中、アルツハイマー病(1,136人)および脳動脈の損傷に起因する脳血管性認知症(416人)を含めて、25.4%が認知症と診断された。中年期に1日2箱以上のたばこを吸っていた人は、非喫煙者に比べてアルツハイマー病の発症率が157%以上、脳血管性認知症の発症率が172%以上高かった。元喫煙者および1日半箱未満の喫煙者には認知症リスクの増大はみられなかった。喫煙と認知症の関連は、人種、性差、高血圧、脳卒中など他の危険因子(リスクファクター)について調整しても変わらずに認められた。
喫煙は脳卒中の危険因子として確立されており、脳内に微小血栓を引き起こすことにより、脳血管性認知症に寄与している可能性がある。また、喫煙による酸化的ストレスおよび炎症がアルツハイマー病のリスク増大に関連している可能性があると、研究グループは述べている。
 
 ある専門家は、今回の研究は以前からわかっていた知見を再度裏付けるものだと述べている。また別の専門家は、アルツハイマー病の環境的因子としては、これまでのところ頭部外傷だけが明らかになっているが、外傷と異なり、喫煙は改善可能である点が重要だと指摘している。
 
 このような報告はたくさんありますが、今回の研究は2万人を越える人を20年以上追跡したことが、説得力のある論文になった原因だと思います。
 
 タバコはだめです。百害あって一利なしです。

なかなか更新せず恐縮です。今日も最新の研究報告です。
 
 オックスフォード大学薬理学科のA. David Smith教授らは軽度認知障害(MCI)を有する高齢者に対するビタミンB群の有効性を検討した結果,「特定のビタミンB製剤を毎日服用することにより,高齢のMCI患者の脳萎縮率が半減する可能性が示された」とPLoS ONE(2010; 5: e12244)に発表した。
 
 今回の研究は,同大学記憶・加齢研究プロジェクト(OPTIMA)の一環で,ホモシステイン値を下げるビタミンB群サプリメントによって,MCI患者やAD患者に認められる急速な脳萎縮の進行を鈍化させることが可能か否かを検討したものである。70歳以上のMCI患者168例を高用量のビタミンB製剤(葉酸0.8mg/日,ビタミンB6 20mg/日,ビタミンB12 0.5mg/日)投与群とプラセボ投与群に同数ずつ割り付け,2年間追跡した。疾患の進行は,MRIにより2年間の脳萎縮率を測定して評価した。

その結果,平均脳萎縮率は,プラセボ群の年間1.08%に対し,高用量ビタミンB投与群では同0.76%であった。最も恩恵が大きかったのはホモシステイン値が最高(13μmol/L超)の群で,脳萎縮率はプラセボ群の約2分の1であった。

 今回の研究に対する助成団体であるアルツハイマー研究トラストの責任者Rebecca Wood氏は「一部の高齢者でビタミンB群によりADが予防できる可能性を示した今回の研究結果は,非常に重要である。今後この結果を,AD発症の高リスク患者を追跡する試験につなげていくことが求められる」と述べている。
 
 まあ簡単な方法だけに予防できる可能性があれば試してみたいほうほうですよね。

 赤ワインが認知症の発症予防に効果があることは、フランスを中心に報告例が多くあります。
 フランスというところが味噌ですよね。
 ポリフェノール(抗酸化物質)がいいんだという話まではありましたが、それより細かい機序はわかってなかったのです。そこで今回の発表です。
 
 名古屋市立大大学院医学研究科の岡嶋研二教授(56)と原田直明准教授(43)らのグループが、赤ワインに含まれる植物成分のポリフェノールが学習機能や記憶をつかさどる脳の海馬を活性化するメカニズムを突き止め、近く研究論文が米化学誌に掲載される。

 1日にワイングラス2杯程度(250~500ミリ・リットル)を飲むと、認知症に効果があることは従来、別の研究者の実験で知られていたが、メカニズムは解明されていなかった。

 岡嶋教授らのグループはマウスの知覚神経を培養、ポリフェノールを加える実験をしたところ、脳の海馬を刺激する物質「CGRP」の放出量が増加することが分かった。
 
 ということです。
 岡嶋先生は大学時代にくも膜下出血の脳血管れん縮の共同研究をやっていたり、原田先生は中学・高校・大学ともに1歳下でよく知っていますので、大変うれしいです。

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