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本日はこの話題です。

コロナ感染症の第1波をなんとか乗り越え、with コロナの時代です。
また、いつ第2波がくるかもわかりません。
南半球では、今まさに感染のピークを迎えていてえ、決して対岸の火事と思えない状況が現在もなお続いています。

こんな日本ではありますが、介護保険サービス利用者さんは、担当ケアマネージャーと1ヶ月1回の担当者会議が3月から休止された状況が続いています。

来月からは再開されるような話しも聞かれていますが、まだ不明です。
この間、通所の施設が休止に追い込まれていたり、場合によっては閉鎖に追い込まれていることもあります。

その影響が読売新聞に掲載されています。
多くの介護支援事業所が通所事業所が経営的に窮地に追い込まれています。

もともと介護業界というところが、経営的にはかつかつでやっています。
つまり、定員ギリギリの利用者さんがいて経営的にやっていけるものばかりですので、例えば2割の利用者さんを失うと、即経営的にはアウトになるものです。

緊急事態宣言が開始されてからは特に通所事業者では、多くの利用者さんが通われなくなったために収入が激減しています。多くは6がつからは元のように戻ってきていますが、必ずしも元の状況には戻ってこないのです。

今はなにとかやれていても、冬を迎えるとコロナの患者さんが増え、再度緊急事態宣言が出されたり、そこまではなくても利用を控える利用者さんがでてくると思われます。

そうなると経営的に持たない施設がでてくるものと思われます。医療施設も同様に持たなくなる施設がでてくるところがあるものと考えています。

まずはコロナがうまく収束に向かっていくこと、切に願っております。

グラフ認知症文章

5月20日水曜日の読売新聞全国版の19面です。
主な医療機関の認知症の診療実績(2019年)に当院が掲載されました。

これは日本老年精神医学会もしくは日本認知症学会の専門医在籍している医療機関のアンケート調査になります。
福岡県は7施設しか名前が挙がっていませんが、もっと有名な施設はあると思いますが、実際にはアンケートに答えていないので掲載されていないのではないかと思われます。

本来でしたら3月中の日曜日版で、県内版・全国版の2ヶ所で掲載されるはずなんですが、このコロナの影響で時期も遅くなりましたし、掲載も半分に縮小され、更に水曜日に掲載となりました。

思いますに、比較的大きな医療機関が多く、私達のような診療所が非常に少ない印象です。

本来ですと、大きな医療機関は診断が難しい症例や、BPSDのcontrolに難渋する症例、若年発症例などを中心に診ているものの、安定した症例は近くの医療機関でfollow upすることが通例になっています。
ですから、本来であればもっと多くの診療所レベルの医療機関がでてきていいわけですが、アンケートにこたえられていないのか、もしくは130人以上の施設に限定してあるために掲載されなかったということになります。

いずれにしろ、この内容だと「認知症」=「大きな医療機関での精密検査が必須」となると、なかなか対応も難しくなるなと危惧している次第です。

本日はアルツハイマー病・レビー小体型認知症(パーキンソン病)などでは、症状が出現する前から匂いが感じられない、味がわかりにくいなどの症状が知られています。

 

また、現在問題になっています新型コロナウイルス感染症も感染初期から味・匂いがわかりにくい症状があるのが特徴的と言われています。これはウイルスが舌・口腔・咽頭に存在し、症状を出現させていると言われていて、唾液のPCRでも診断がつく理由も同じだと言われています。

 

今回はそんなアルツハイマー病患者の味覚障害についての研究論文についてのご紹介です。

 

雑誌:BMC Neurology2020/3/26


著者:河月 稔(鳥取大学)

目的:アルツハイマー型認知症(AD)もしくは軽度認知障害(MCI)患者と認知症でない対照群(NDC)における味覚機能や味覚に影響を及ぼす要因を調査し、認知機能障害と味覚機能との関連を評価した。

対象:AD29例、MCI43例、NDC14


方法:病歴および薬歴を収集し、唾液分泌量測定、認知機能検査、血液検査、全口腔法味覚検査、食事および味覚に関するアンケートを実施した。


結果:AD群は、NDC群と比較し、有意に高い認識閾値が認められた(p0.05)。
②多くは最大濃度でうま味を認識しておらず、これはNDC群と比較し、AD群またはMCI群においてより頻繁に認められた。
③認知機能検査以外の評価項目では、群間に有意な差は認められなかったが、多くは唾液分泌が減少し、血清亜鉛濃度が低く、多剤併用療法を受けていた。
④認識閾値と年齢(r0.229p0.05)および認知機能テストのスコア(r0.268p0.05)との間に有意な関連が認められた。

結論:著者らは味覚機能の障害は、ADでは認められたが、MCIでは認められなかった。しかし、MCIでも、うま味を認識しない人は多かった。認知機能低下を有する高齢者の味覚障害は、唾液分泌、亜鉛濃度、処方薬など味覚に影響を及ぼす要因とは無関係に認められることが示唆されたとしている。

現在、盛んに言われているアルツハイマー型認知症と味覚障害についての論文です。
概ね、今の常識とされている内容で大きな違いはないようです。
このような結果であるために、認知症になって料理が下手になったりするという事実が十分説明できるように思います。

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