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7月8日の全国紙に一斉に大きく扱われた記事についてのお話です。
R5/1月にアメリカでは迅速承認を出し、既に「レカネマブ」の販売がなされています。

車の免許で言えば「仮免」状態だったのですが、半年経過して本承認に繋がったとのことです。日本でも厚労省へ申請されていますので、早ければ秋にも承認される可能性があります。

このブログでも何度も書きましたが
①症状悪化が27%下げることができる。
②使用できる患者さんは、境界型かごく早期のアルツハイマー病のみ
③アメリカでは1年間の医療費が約380万人
④副作用として微小出血~脳浮腫が1-2割の患者におこる
⑤抗血小板剤服用中の患者さんは服用できない
などの問題点もありますし、治療にいくまではたくさんの検査(高額な医療費)や定期的なfollow up体制やMRI検査などもありますので、決して平たんな道ばかりではありません。

実際に処方される患者さんは早期アルツハイマー型認知症の1-2%とメーカーは推測しています。

ざっくり700万人の認知症患者の2/3がアルツハイマー型として466万人。
早期が10%とすると、46.6万人x0.01ですので4660人程度と試算できます。

アメリカでは今年1月から来年3月までに1万人使うと予測されていますので、高齢化率・医療保険制度などの違いがあるので比較できにくいですが、恐らく数千人が日本で使うものと思われます。

まだまだ日本では治療する医療機関だけでなく、検査体制もまだ整っていないですし、遺伝子検査や「レカネマブ」を使えない患者さんへの対応なども含めて課題は山積しているのではないかと考えます。