鉄剤

本日は「認知症」と「貧血」の関係性についての論文になります。

雑誌:
Current Alzheimer Research(2020/3/16)

著者:Chien-Tai Hong(台湾・台北医学大学)

表題Association between Anemia and Dementia-A Nationwide, Population-Based Cohort Study in Taiwan.(
貧血と認知症の関連-台湾における全国規模の人口ベースのコホート研究)

目的:台湾全民健康保険研究データベースを用いて、新規に貧血と診断された患者における認知症リスクの調査を目的とした人口ベースコホート研究を実施した。

対象:脳卒中による入院歴および認知症以外の中枢神経疾患・精神疾患・外傷性脳損傷・大手術・失血疾患の既往歴がない貧血患者2万6,343例。人口統計および合併症に基づいて貧血患者と1:4でマッチさせた非貧血患者を対照群とした。貧血患者の認知症リスクの評価には、対照群と比較するため、競合リスク分析を用いた。

結果:
①貧血患者における認知症リスクの調整部分分布ハザード比(SHR)は、1.14であった。
②鉄分サプリメントを使用している患者では未使用の患者と比較し、認知症リスクが低い傾向にあった(調整SHR:0.84、95%CI:0.75~0.94、p=0.002)。
③サブグループ解析では、女性、70歳以上および、高血圧・糖尿病・脂質異常症でない患者において、認知症と貧血との相関が認められた。


結論:貧血は認知症のリスク因子であることが示唆された。鉄欠乏性貧血患者に対する鉄分サプリメント使用は、認知症リスクを低下させる可能性があるとしている。

貧血と認知症の因果関係は少ないがあるということです。積極的なリスクではないが、認知症がある中年期特に女性は、鉄剤サプリなどを内服して貧血の改善に努めておいた方がいいですよという論文です。