赤ワインが認知症の発症予防に効果があることは、フランスを中心に報告例が多くあります。
 フランスというところが味噌ですよね。
 ポリフェノール(抗酸化物質)がいいんだという話まではありましたが、それより細かい機序はわかってなかったのです。そこで今回の発表です。
 
 名古屋市立大大学院医学研究科の岡嶋研二教授(56)と原田直明准教授(43)らのグループが、赤ワインに含まれる植物成分のポリフェノールが学習機能や記憶をつかさどる脳の海馬を活性化するメカニズムを突き止め、近く研究論文が米化学誌に掲載される。

 1日にワイングラス2杯程度(250~500ミリ・リットル)を飲むと、認知症に効果があることは従来、別の研究者の実験で知られていたが、メカニズムは解明されていなかった。

 岡嶋教授らのグループはマウスの知覚神経を培養、ポリフェノールを加える実験をしたところ、脳の海馬を刺激する物質「CGRP」の放出量が増加することが分かった。
 
 ということです。
 岡嶋先生は大学時代にくも膜下出血の脳血管れん縮の共同研究をやっていたり、原田先生は中学・高校・大学ともに1歳下でよく知っていますので、大変うれしいです。