今日も最近の研究報告です。
 
 発表者:マウントサイナイ医科大学 Dr.Ornstein K et al.
 
 雑 誌:Am J Geriatr Psychiatryオンライン版(2012年9月24日号)
 
 認知症の行動・心理症状(BPSD)は、介護者にとって大きな重荷となる。
 それらが介護者に対し特異な影響をもたらすかどうかは明らかではない。
 (1)認知症の周辺症状を階層化し、介護者のうつ症状にどのように影響するのかを評価する
 (2)介護者のうつ症状に影響を与える経路を検証することを目的とする検討を行った

 結 果:
 1)患者のうつ症状だけが、介護者うつ症状と関連した(オッズ比:1.55、95%CI:1.14~2.1)。
 
 2)介護者が患者の症状の影響を報告すること、および介護者の負荷の認知の双方が媒介となっていた。
 3)患者のうつ症状は、BPSDと介護者うつ病との関連において最も重要なドライバーである可能性があった。
 4)BPSD個々の影響についてのさらなる検証が必要である。そして、介護の負担増大や患者への感情移入が 起こることにより、介護者のうつ症状にどのような悪影響がもたらされるかについても検討する必要がある。
 
 認知症介護者の1/3は介護うつがあります。
 なりやすい要因として考えられるものとして
 ①介護者にうつ気質がもともとある
 ②介護者の数が少ない
 ③他職種が関わらない
 ④患者さんの周辺症状が強いこと
 などがあげられます。関わる人が多くあり、他人である介護関係者と話す機会や時間が多いとなりにくいと思われます。