今日は先日新聞で大々的な掲載されていましたので読まれた方も多くいらっしゃると思います。
 
 以下コピペで恐縮ですが愛知県大府市の国立長寿医療研究センターとノーベル賞をとった田中耕一先生がいる島津製作所の共同研究です。この研究にはノーベル賞をとった田中先生の分析の手法が取り入れられていてノーベル賞の研究が実際問題として大きなアルツハイマー病診断の手がかりになることが証明された。画期的な発表だと考えます。
 
 アルツハイマー病(AD)の発症前に脳内アミロイドβ蛋白質(Aβ)の蓄積を検出できる血液バイオマーカー候補を発見したと国立長寿医療研究センターと島津製作所の研究チームが発表した。0.5mL程度の血液を用いて、脳内Aβ蓄積の有無を9割以上の感度と特異度で検出できる。

 ADは、認知障害などの症状が出る10年以上前から、脳内にAβが蓄積することが確認されている。これまでAβの蓄積は、脳脊髄液中のAβ量の減少や、PETによるアミロイドイメージング(アミロイドPET)で確認していた。しかし前者は腰椎穿刺による侵襲性が、後者は大型設備や高額な費用が必要になることが問題だった。

 研究チームは、65~85歳の男女62人にアミロイドPETを行い、Aβ蓄積があった40人と蓄積がなかった22人に分類して、それぞれの血液に含まれるAβ1-42とAPP669-711を、新規開発した高感度質量分析装置により検出した。その結果、Aβ蓄積群では、Aβ1-42に対するAPP669-711比率が高くなることを確認。感度92.5%、特異度95.5%でAβ蓄積の有無を判定できた。

 研究に携わった国立長寿医療研究センター認知症先進医療開発センター長の柳澤勝彦氏は「Aβ蓄積の有無を、低コストで簡便かつ正確に確認できる方法が開発できた。今後研究を進めれば、ADを早期に検出することが可能になるかもしれない」と期待する。
 
 私の名前と田中耕一先生の名前は一文字違いですので、受賞当時から勝手に親近感をもっておりまして、このような研究結果がでたことに対しても大変嬉しく思いますし、認知症診療に大きく関わっているものとしても喜ばしい研究結果だと思っています。