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本日はフランスから研究論文で、アルコールの摂取と認知症(特に65歳未満)の関係についての報告です。

雑 誌:The Lancet Public health(2018/3)

著 者:Dr.Michael Schwarzinger

所 属:フランス・国立保健医学研究所

対 象:2008~13年のフランス都市部における20歳以上の成人入院患者を退院コホート研究を分析した。

項 目:アルコール使用障害x認知症

結 果:
① 2008~13年に退院した3,162万4,156例のうち110万9,343例が認知症と診断された。

② 若年性認知症者5万7,353例(5.2%)のうち大部分は、アルコール関連疾患がある(2万2,338例、38.9%)、またはアルコール使用障害の診断が追加されたケース(1万115例、17.6%)であった。

③ アルコール使用障害は、認知症発症の最も強い修正可能なリスクファクターであり、調整ハザード比(aHR)は、女性で3.34(95%CI:3.28~3.41)、男性で3.36(95%CI:3.31~3.41)であった。

④ 認知症症例におけるアルコール使用障害は、男女ともに認知症発症と関連した(aHR:1.7超)。

⑤ アルコール使用障害は、認知症発症の他のすべてのリスクファクターと有意な関連が認められた。

結 論:アルコール使用障害は、すべてのタイプの認知症、とくに若年性認知症発症の主要なリスクファクターであった。そのため、重度の飲酒をスクリーニングすることは、定期的な医療の一部であり、必要に応じて介入や治療を行うべきである。さらに、一般住民の重度の飲酒を減らすためにも、他のアルコール政策を考慮する必要があるとしている。

フランスは日本と比較しても多量飲酒の多量が半端ない。
日本で多量でもフランスではそうでもないというケースもみられる。
しかし、何れも予想通りの結果であり、若いときからの多量飲酒は若年性を含む全ての認知症の危険因子である。