カテゴリ: 危険因子

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本日は最新の研究論文からです。
匂いを感じなくなるのは認知症の初期症状として有名になってきていますが、それに加え長く眠るのも認知症の危険因子ではないかという論文です。

雑誌:Neurology(2017;88:1172-1179)

要約:Framingham Heart Studyの参加者2,457例(平均年齢72歳、女性57%)を対象に、1日の総睡眠時間と認知症リスクおよび脳の加齢との関係を検討した。
自己報告に基づき、睡眠時間を6時間未満、69時間、9時間超に分類した。
 10年間の追跡で234例に認知症の発症が確認された。多変量解析の結果、9時間を超える睡眠と認知症リスクとの間に有意な関係が認められた(ハザード比2.01)。この結果には登録時の軽度認知障害(同2.83)と、高校卒業未満の最終学歴(同6.05)が強く関係していた。

 登録前の平均
13年間における睡眠時間9時間超への移行は、全認知症(HR 2.43)および臨床的アルツハイマー病(同2.20)のリスクと関係していた。また、9時間超群は69時間群に比べて脳の総容積が小さく、遂行能力も不良であった。

 何となく認知症の初期は意欲低下があり、だらだらと睡眠の深さは深くないものの睡眠時間としてはかなり長くなあるという印象はありますので、納得いく結果ではあります。
 この結果が更に、脳機能画像の変化も更にあるとなればリアリティーが増す結果になると思われ、今後もけんきゅうせいかが待たれるところです。

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2015年に放映されたウイルスミスの「concussion」をご存じでしょうか?
重厚なテーマを掘り出したいかにもアカデミー賞好みの映画を紹介する。
 
なぜ認知症日記なのにである。
コンカッションとは脳震盪という意味です。我々脳外科医は外来で拝見するケースが多く、「concussion」は普段からよく使う言葉です。
 
この映画はNFLのスター選手が現役を引退した後、精神症状や認知症になって早死にするケースに疑問を投げかけ、病理解剖した黒人医師が慢性外傷性脳症(CTE)という概念を発表した。
NFLは全くそれを認めず、発見した黒人医師は閑職に追いやられたり、黒人であるためになかなかその概念を受け入れてもらえなかったりの話である。
 
経験的にも相撲取り・プロレスラー・ボクサーは早死するケースが多い。
先ほど亡くなった伝説のチャンピオン「モファメッド・アリ」はパーキンソン病になってしまったが、決して長生きの部類ではない。慢性的な外傷(意識障害を伴うと更に危険性がup)を繰り返すと認知症になる危険性が高かったり、興奮・攻撃的な症状を伴う精神障害を呈する確率が上がるのは間違いない事実でもあります。
 
そのような危険性の高いsportsにおいては十分な知識と防御策やおこった際の対応マニュアルの整備が、引退後の人生において大変大事なものになる。
 
このこを端的に示した大変すばらしい映画だと思います。
是非鑑賞してください。
イメージ 1

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今日は最新の研究報告からです。
以前から外来で患者さんをみていて、思っていた内容の話で共感できる話で興味深い話です。
 
雑 誌:BMC geriatrics(2016/5/27)
 
発表者:三徳 和子先生(人間環境大学)
 
対 象:著者らは、介護保険受給者において、視覚および聴覚障害が認知機能障害と死亡率に関連するかどうかを評価した。郡上市介護保険データベースにおける65歳以上の1,754人(平均追跡期間4.7年)のデータを分析した。訓練を受け認定された研究者が国の評価ツールを使用して感覚障害や認知障害を評価し、また視覚障害と聴覚障害を5段階のスケールで測定した。認知機能はコミュニケーション/認知と問題行動で評価した。視覚・聴覚障害と認知障害との関連について、オッズ比(OR)と95%信頼区間(CI)を推定するためにロジスティック回帰分析を行い、Cox比例ハザード回帰モデルを用いて死亡率のハザード比(HR)を算出した。
結 果:高齢者1,754人のうち、773人(44.0%)は感覚機能が正常であり、252人(14.4%)は視力障害、409人(23.3%)は聴覚障害、320人(18.2%)は二重の感覚障害があった。
・調整後、感覚機能正常者と比べた認知障害のオッズ比は視力障害者で1.46(95%CI:1.07~1.98)、聴覚障害者で1.47(同:1.13~1.92)、二重の感覚障害者で1.97(同:1.46~2.65)であった。
・感覚機能と認知機能が正常な人と比べ、二重の感覚障害と認知障害のある人の全死亡率の調整HRは1.29(同:1.01~1.65)であった。
 
結 論:認知障害は視覚・聴覚の両方の障害のある人で最も多くみられ、この二重の感覚障害と認知障害のある人では死亡率が高いことが示された。

という内容の論文です。
視覚にしろ、聴覚にしろ障害があれば刺激が入りにくく、更にそれぞれの障害があると徐々に活動性が低下していくために認知機能も低下していくものだと考えます。
 
患者さんにも外来で聴覚・視覚については努めて治療してもらうように促していきたいと考えます。

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 今日のテーマは認知症予防についてです。
 
 遺伝的な背景がある人もいらっしゃると思いますが、今日かくことは一般論としての予防に有効な手段という意味です。
 
 食事はいわゆる地中海式食(事魚と野菜を主体で、オリーブオイルなどを用いる食事)となります。
 日本食で言えば、昭和50年代の頃の日本食もいいのではないかと思います。
 昭和30年代は炭水化物が多く、平成は脂肪が多すぎます。
 
 もちろん量は7-8分目です。
 ビタミン類はサプリメントからではなく、なるべく野菜・果物から摂取し、
 食べる順番も野菜から、よくかんで時間をかけて食べることが肝要です。
 また緑茶・ワインが先ほど書いたようにポリフェノールが多いので飲みましょう。ですが、飲み過ぎはいけません。
 
 もちろんタバコはすわずに、1日30分以上の運動を行い、しっかり効率よく眠ることも大事です。
 それでもおこった高血圧・糖尿病・高脂血症・高尿酸血症などの生活習慣病は確実にcontrolする。
 
 こういうことが認知症予防には大事なことのようです。

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 フィギュアスケートの羽生君の転倒事故が大きな問題になっています。
 
 脳神経外科医として、ボクシング・ラグビー・柔道などのドクターとして関わっている立場としては、あれは出場させては絶対にいけないケースです。
 
 選手は必ず出たいと言います。周りやドクターが止めないといけません。アメリカ人のドクターが縫合処置されたようですが、そのドクターとコーチが止めないといけない問題です。大人の事情もありますが、あれは選手生命に関わる問題になる可能性があるケースです。
 
 少なくとも柔道・ボクシング・ラグビーでは、あの時点で棄権扱いになります。コンタクト系のスポーツではないにしろ、あれは出してはいけない。ましてやよくやったとかいう美談的な取り上げ方は絶対にしてはいけない。対応のまずさをクローズアップしないといけないと思います。
 
 長くなりましたが、本日はタイトル通りの話です。脳震盪の話でしたので羽生君にも登場していただきました。
 
 著 者:米サンフランシスコ退役軍人メディカルセンター Dr. Raquel Gardner
 
 対 象:米カリフォルニア州で2005~2006年にさまざまな外傷で救急治療室を受診した55歳以上の患者5万2,000人弱を2011年まで追跡した。
 
 結 果:脳以外を負傷した患者で、後に認知症を発症したのは6%未満であったのに対し、中等度から軽度の脳損傷を負った患者では8%以上であった。55歳以上では、中等度から重度の脳損傷と認知症リスク増大の関連がみられたが、65歳以上では軽度の脳損傷でもリスク増大が認められた。
 結 論:高齢者の転倒防止のための取り組みが、身体の損傷だけでなく認知症の予防にも有用だと示唆された。「これまで、高齢期の外傷による認知症リスクを明らかにするのは難しかった。米国では外傷性脳損傷が高い比率で高齢者に生じているため、これは極めて重要な問題だ」と説明する。

 高齢者の転倒事故はより多くの因子があり。転倒しやすい人は認知症の人に多いというデータもあります。
いずれにしろ、転倒は危険性を高めるので注意が必要です。

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