カテゴリ: 認知症の症状

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本日はこの話題です。

一般的に三大認知症と言えば
①アルツハイマー型 ②脳血管型 ③レビー小体型の3つを三大認知症と呼びます。

それに加えて
④前頭側頭型を加えて四大認知症と呼ぶこともあります。

しかし、①~③はかなり多い数ではありますが、私の外来で④は3人だけで、全体的に言えば1%程度しかいない計算になります。

もちろん施設によって異なるわけで、例えば精神科病院では数が多いでしょうし、大学病院などでももっと数が多いと思われますが、一般の診療所レベルですと前頭側頭型1%という数字は妥当なレベルだと考えています。

本日はそんな中で、さほど一般的には有名ではないんおかもしれませんが、高齢者の認知症では数が多いとされる歯齦顆粒型認知症についてお届けします。

この名前は認知症を見る医師の側からすると普通ではありますが、一般の人においての認知度は恐らく1%以下と思われます。

しかし、この病名が一気に広まったのは長谷川式の長谷川和夫先生が講演会や新聞などで自分が「歯齦顆粒性認知症」にかかっていることを告白されたからです。

長谷川先生は現在89歳。デイサービスにも通われているようです。

まず歯齦顆粒性認知症の特徴についてまとめてみます。

①1987年Braak Hらが提唱した疾患概念
②高齢発症で緩徐に進行する。
③記憶障害で発症するが、頑固・易怒性・性格変化・暴力行動などのBPSDがみられる。
④アリセプト・レミニール・パッチ剤などのコリンエステラーゼ阻害剤は有効ではない。
⑤MRI検査上は、左右差を伴う側脳室内側部萎縮
⑥海馬萎縮は顕著だが、HDS-R・MMSEといった認知機能testはまずまず
⑦PET/SPECTでは左右差を伴う側頭葉内側面の低下がみられる。

高齢者で進行がゆっくりで、症状が派手だが、認知機能testは良くて、MRI上は左右差のある強い萎縮がみられる。

こんな患者像です。イメージできるでしょうか?

当院にも2人ほど患者さんがいますが、恐らく5%程度いらっしゃるということになっていますので、私自身がきちんと診断できていないということになります。

なかなか認知症は難しいです。
根治療法がなく、さらに現在使える抗認知症薬に効果が無いとなれば、診断はつきました。だけど、することはないと言われれば家族も含めて困惑するだけです。

難しいですね。

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今日は上記タイトルの話です。
私は以前から認知症について最も理解しやすく共感できる話をしていただける先生として愛知県八千代病院の川畑信也先生の名前をあげています。

理由として
①今もなお膨大な患者さんを実際診療されている。
②できるだけ考え方をsimpleにして診断を行う。
③薬剤治療に重きをおかず、環境を整えていくことを考える。

こういうスタンスの診療であるために共感できることかたくさんある。
ややもすれば高名な先生でも話の内容から実際患者さんを診ていらっしゃるんだろうかと思ってしまう先生がいるのも事実である。日々難しいと感じていることを、さも簡単な様に話される場合には特にそう考えてします。

その点、川畑先生の話は実にリアルで共感できる話になっている。
以前も川畑先生の講演で臨床症状のみでアルツハイマー型認知症と考えたくなる特徴的な症状というのがあったので紹介したい。

●1時間前に食事をしたのに、再度食事を取ろうとする。
●物とられ妄想が頻発する。
●何度も迷子になり警察の世話になる。
●季節感のない洋服をきる。ストーブをつけているのに窓をあけっぱなしにしている。
●重ね着が多い。前後左右反対に服を着る。
●以前は入浴好きだったのんい風呂に入りたがらない。風呂に入っても体を洗わない。
●タンスの中身を出したり入れたりを繰り返す。
●夜~早朝に自宅を出て行き、なぜ出て行ったか理由が言えない。
●高価な物を購入したのに、購入したことを記憶していない。また、買っていないと言い張る。

何れもが納得の症状である。
症状だけで病状を決めることは確かに乱暴ではあるが、確定診断で悩む際には有益な情報になることがある。

診断は一度下すと変更できないわけではないが、家族は比較的最初に下した診断を重要視される。私自身は状況の変化があれば変更していいと思っているし、確定診断をつけるために無用に時間・手間暇・お金をかけるのはあまり意味が無いものだと考えています。

必要ではあるが、すぎるのは問題で早めに治療にかかることが最も大事と考えているからです。

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本日は読売新聞からです。興味ある記事がありました。

認知症患者さんの徘徊・幻視といっ症状をVRで表現するものです。
私自身も生にリアルな話を聞くことはたびたびありますが、自分自身が経験することはできません。

確かにVRならその世界をリアルに体験できるのではと考えます。

 認知症の患者さんに幻覚や記憶障害はつきものですが、その症状をVR(仮想現実)で体験できる映像が東京にある「シルバーウッド」(本社・東京都港区)という会社が、2016年1月頃から製作し、各地で体験会が開かれている。

「社員研修に使いたい」として、認知症の人と接する機会のある企業や、学校からすでに計4000人以上が参加。開催を求める声も殺到している。

 製作した会社は今夏にも、認知症の基本的な知識を学んだ講師の養成を始め、全国に活動を広げる考えだ。

 ある調剤薬局チェーンで、社員ら約50人が専用のゴーグル型端末とヘッドホンを装着し、認知症の理解を深める研修の一環で、端末のボタンを押すと、VRの映像と音声が流れ始めた。

 画面に柵のないビルの屋上の風景が広がる。顔を下に向けるとビルの下が見え、足がすくむ。「大丈夫、右足から行きますよ」と音声が聞こえ、振り向くと男性が笑顔で語りかけていた。リアルな映像に参加者から悲鳴すら上がった次の瞬間、車から降りる様子に切り替わった。

 この映像は、認知症の高齢者が、介護施設の送迎車から降りるのを異様に怖がっていた際に、「屋上から落とされそうになった」と話したことを基に作られた。

 ほかにも、ケーキの上に虫がいるように見えたり、電車に乗っていて降りる駅が分からなくなったりと、認知症の人の話を参考にしたVR映像がある。
 
 認知症の人には徘徊(はいかい)や暴言、幻覚などがある場合があり、周囲から理解されずにストレスがかかり、より悪化するケースも多い。政策会社社長(45)は、「風邪のつらさは経験があるからみんな共感できる。臨場感があるVRを体験することで、認知症の人に共感できるのでは」と話している。

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毎日毎日患者さんを見ていきますと、なかなか対応できにくい事例で悩むことがあります。

最近困っているのはタイトル通りの事例です。
1日数時間トイレに籠もる患者さんです。
口癖は「お通じがでない」「もうでそうにある」「すぐそこまできているから、待ってて!」

そのために外にでかけない。出かけるときはウオシュレットがあるところしか行かない・・・。

デイサービスに行ってる患者さんで、デイサービスで催し事に参加せず、トイレに籠もる。食事中にもトイレに行くを繰り返し、他の利用者さんがトイレが使えないという事態にも及んでいるのです。

多くは肛門にウオシュレットをずっとあてているようで、あるところで心地いいというのもあるし、お通じがでないという悩みもあるし、問題が複雑化しています。

ある家庭では、あまり長くトイレにいてウオシュレットを使うので、壊れて買い換えたという猛者もいました。
ある家庭では、ウオシュレットを外していただいた所もあったようです。

しかし、デイサービスでウオシュレットがないところは、ほぼないのでデイではまた同じ光景のようです。

理屈で責めても、当然無意味でいい方法が思いつかないまま、ずるずる日々を送っています。

誰かいい知恵を教えていただきたい・・・。

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今日は認知症とおしっこの話です。

認知症患者さんでは、頻尿や失禁などのトラブルが多く、泌尿器科へ相談してもなかなか解決できないことが多いのが一般的です。

特に夜間の頻尿は睡眠の問題にも関係しますし、介護者も夜間睡眠を阻害されて対応に追われることも少なく我々ともども悩み事の一つでもあります。

 

今回はそんな認知症患者さんでのおしっこの話で第23回日本排尿機能学会からの報告です。

認知症と尿路機能障害を合併する場合は以下の3つのパターンにわかれます。
認知症疾患による下部尿路支配神経系の障害を原因とした神経因性の下部尿路機能障害
認知症疾患の中核症状、行動・心理症状(BPSD)およびその他の合併症状を原因とした機能性の下部尿路症状
認知症疾患の治療に伴う医原性の下部尿路機能障害

 
のパターンでは、認知症の種類、重症度によって神経の障害される部分が異なり、下部尿路機能障害の起こり方も違う。また認知症では下部尿路機能障害の他に夜間多尿が夜間頻尿の一因になっていることがある。

 
のパターンでは、中核症状である認知機能障害およびBPSDによって下部尿路症状を来す場合がある。例えば、「排尿したことを忘れる」「トイレの場所が分からない」「トイレに行くという思考能力の低下」「排尿していいかどうかの状況判断ができない」「トイレに行く意思表示ができない」など、症状の表出形として下部尿路症状を起こす。また、BPSDから機能性の下部尿路症状を起こすこともある。認知機能症状だけでなく、併存する運動障害、睡眠障害、排便障害などによる機能性の下部尿路症状もある。

 ③
のパターンでは、中核症状に対する認知症治療薬などアセチルコリン受容体刺激作用を有する薬剤や、BPSDに対する向精神病薬など抗コリン作用を有する薬などで下部尿路症状を来す場合がある。抗認知症薬のコリンエステラーゼ阻害薬と過活動膀胱治療薬の抗コリン薬の併用は、単独よりも日常生活動作を有意に低下させるという報告もあり、注意が必要となる。

 「認知症患者の下部尿路機能障害を治療する際、泌尿器科と神経内科が連携して、まず認知症の診断と患者の下部尿路症状の原因をしっかり把握することが重要」と強調されています。

 本当にわかりやすく3つにわけられているのですが、いずれの患者さんが1つの理由でなっているのではなく、overlapしているケースもあり、これもなかなか一筋縄ではいかないのが本音だと思われます。

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