カテゴリ: 認知症の予防

イメージ 1

[[img(https://care.blogmura.com/ninchisyou/img/ninchisyou88_31.gif)]]
[https://care.blogmura.com/ninchisyou/ranking.html にほんブログ村 介護ブログ 認知症へ(文字をクリック)]
ランキングに参加しています。クリックをお願いいたします。

今回は認知症の予防についての話しです。

その名前は「肥満パラッドクス」です。

グラフは「50歳時の体格と認知症リスク」ならびに「65歳以上の体格と認知症リスク」のグラフです。

50歳時では、肥満があると通常体型の人より高血圧・糖尿病・高脂血症などの生活習慣病の割合が増加するので、認知症になる可能性が高くなります。

ところが、65歳以上になると肥満傾向になるほうが認知症のリスクが下がり、逆に低体重の人の方が認知症の危険性が高くなります。

この現象を「肥満パラドックス」と呼びます。

一般的には高齢者になっても肥満の人がいろんな意味でリスクが高くなるように思われますが、結果は全くの逆になります。

これは実は認知症だけの問題ではなく、死亡率についても同様に低体重で死亡率が高く、肥満者で低くなると言われています。

高齢者では、例えばアルツハイマー型認知症の診断が下される数年前から体重減少が見られることや、認知症の初期段階で筋肉量が減少し、それと同時に脳萎縮の進行が見られていくことがよく知られています。

これは高齢者では栄養状態が認知機能や生活機能に関連していることが推測されています。

昨今、高齢者においてフレイル(加齢とともに心身の活力が低下した状態)やサルコペニア(筋肉量が減少して筋力低下や、身体機能低下をきたした状態)といった概念があって、これらの状態は身体機能が低下し、肺炎・骨折・認知症など様々な病気を引き起こすと言われています。

筋力・体力をupさせて、フレイル・サルコペニアにならないようにすることが大事です。

それで認知症になる確率が減ることに繋がっていきます。

「体格」と「認知症予防」  簡単ではありませんね~!

池田脳神経外科ホームページ http://www.ikedansc.jp/
池田脳神経外科フェイスブック https://www.facebook.com/ikedansc
頭痛日記 https://blogs.yahoo.co.jp/neuroikeda
認知症日記 https://blogs.yahoo.co.jp/dementiaikeda

イメージ 1

https://care.blogmura.com/ninchisyou/img/ninchisyou88_31.gif
にほんブログ村 介護ブログ 認知症へ(文字をクリック)
ランキングに参加しています。クリックをお願いします。

本日はこの話題です。

認知症は現状では治すことができない病気です。
認知症のお薬はありますが、あくまでも症状の進行を遅らせる薬で、治すことはできません。  

そのため、外来や講演会などで必ず「認知症を予防するためには?」という質問を多くいただきます。

昨年Lancetという有名な医学雑誌に認知症症例の約1/3が生活習慣要因に対処することで予防できる可能性があるという論文が発表され、大変注目されました。

この論文では年齢に応じてやるべき事を指摘されていて大変具体的でわかりやすい内容となっていますのでご紹介します。
上の表がその全てが記載されています。

●若年期(Early life)
①15歳までの教育(8%)を受ける。

●中年期(Midlife)
②肥満(1%) ③難聴(9%)にならない。

●高齢期(Late life)
④うつ病(4%) ⑤Ⅱ型糖尿病(1%)  ⑥低活動量(3%) ⑦社会的孤立(2%) にならないようにする。

●全ての時期に共通項目
⑧高血圧(2%) ⑨喫煙習慣(5%)にならない。

この9つの習慣を守ることによって、数字に書いているパーセンテージの危険性が減らされるとされています。

何れの内容も決して難しい内容ではありません。
これらを守ることで認知症になる危険性が1/3になるわけですから、すぐ実行に移すことが大事です。
他の要因も加えると更に認知症になる危険性が減ります。

認知症が診断されるのは通常、高齢期ですが、その危険因子は若い時から高齢になるまで生涯を通じてみられます。

それらによって脳の変化は症状が出現する何年も前から始まります。

こうした危険因子を念頭に置いた若い頃からのアプローチを認知症の予防策に取り入れることは、高齢化社会に利益をもたらすだけでなく、世界の認知症患者の増加を食い止める一助にもなるのではないかと著者らは書いています。

若い世代に向けて発信していきたい内容です。


池田脳神経外科ホームページ http://www.ikedansc.jp/
池田脳神経外科フェイスブック https://www.facebook.com/ikedansc
頭痛日記 https://blogs.yahoo.co.jp/neuroikeda
認知症日記 https://blogs.yahoo.co.jp/dementiaikeda

https://care.blogmura.com/ninchisyou/img/ninchisyou88_31.gif
にほんブログ村 介護ブログ 認知症へ(文字をクリック)
ランキングに参加しています。クリックをお願いします。

以前、認知症を予防するために統計学的に有意な方法はないという論文を紹介しました。
今回は緑葉色野菜を毎日食べている人は、脳が老化する速度が遅い可能性を示唆する論文の紹介です。

雑誌:Neurology(2017/12/20)

著者:Dr.Martha Clare Morris

所属:米ラッシュ大学医療センター

結論:緑葉色野菜をほとんど、あるいは全く食べない人と比べ、毎日1回以上食べている人では脳年齢が11歳若いことが示された。

対象:高齢者の認知機能などを調査するプロジェクトの参加者のうち、食品摂取頻度について回答し、平均4.7年の追跡期間中に2回以上の認知機能評価を受けた58~99歳の男女960人(平均年齢81歳)を対象に、緑葉野菜の摂取頻度と認知機能の低下度との関連について検討した。

結果:緑葉野菜の摂取頻度で五段階に分けて解析した結果、摂取頻度が最も高い群(1日当たり平均1.3回)では、最も低い群(同0.1回)と比べて認知機能の低下度が小さく、年齢に換算すると11歳若いことが示された。
このような関連は認知機能に影響する可能性がある喫煙や高血圧、肥満、学歴、身体活動量、認知面の活動量といった因子を考慮しても認められた。

 著者のDr.Morrisは、緑葉野菜に含まれているビタミンKやルテイン、葉酸などの栄養素が脳の老化を遅らせることに関係しているとの見解を示しているが、これらの栄養素をサプリメントで摂取することについては批判的だ。
 dR.Morrisは「食品に含まれている栄養素の複雑なバランスはサプリメントでは再現できない」として、これらの栄養素は野菜そのものを食べて摂取すべきだと強調している。

 また両氏は今回の研究が因果関係を証明したものではないことは認めつつも、「食事に葉物野菜を追加することによるデメリットは小さいはずだ」と指摘。脳の健康には食事を含めた全般的な生活習慣が影響することを認識してほしいと呼び掛けている。

 私も常々、認知症の予防にサプリメントの摂取については否定的です。
理由としては、
①明らかな根拠を示す文献がない。 

②認知症予防を謳っている(そもそも謳ってはいけないが)商品が課題広告であること 

③悪質なサプリメント販売があとを絶たないこと 

④PIN-POINTでそのものを摂取すること以上に、一般の食品として摂取する様々なMERITや習慣が大事であると感じる

こういうことが否定的な要因です。
著者も似たようなスタンスであることに大変共感できます。

いずれにしてもやはり緑黄色野菜の定期的摂取は意味があるということです。

以前から高血圧が認知症の危険因子と言われてきました。
今回、そのような研究報告がありましたので、ご報告します。
 
発表者:太平洋健康研究教育研究所(PHREI、ホノルル)・Dr. Lon White

発 表:米国神経学会(AAN)年次学術集会(サンディエゴ)
 
内 容:プロプラノロールやアテノロールなどβ遮断薬と呼ばれる降圧薬を服用すると、アルツハイマー病などの認知症に至る脳の変化が生じるリスクが低減する可能性があることが示唆された。

 White氏は、「β遮断薬使用者のアルツハイマー病変の程度は高血圧治療を受けていない人の約半分以下だが、推奨するには時期尚早だ」という。同氏らは、試験開始時に71~93歳だった日系米国人男性を対象に1991年~2012年に行われたホノルル-アジア加齢研究(HAAS)に登録した男性774人の剖検を評価した。610人が高血圧症を有するか降圧薬を服用していた。降圧薬は一般的な5種類で、2剤以上を併用する2つのサブグループも検討された。

 被験者の年齢や試験開始時の血圧レベル、検査スコア、その他の因子を調整したところ、β遮断薬単独使用群では降圧薬非使用群や他の降圧薬使用群に比べて脳の異常が少なかった。β遮断薬と他の降圧薬を併用していた群でも脳の異常は少なかったが、単独群ほどではなかった。ただし、β遮断薬に予防効果がある理由は不明。
 
という発表です。
大変興味深いデータですが、学会発表であって、論文化されたわけではありません。
つっこみどころ満載な内容ではあります。
論文化されて再度検討したいです。

 認知症のリスクを減らすことについては、
 運動・野菜摂取・赤ワイン・魚摂取などがあります。
 これについての最新研究です。
 
 雑 誌:「Stroke」オンライン版11月1日
 
 発表者:ポルトガル・リスボン大学サンタマリア病院のDr. Ana Verdelho
 
 内 容:
      対象:60代および70代の男女600人強
 
      研究の開始時および終了時に認知機能・MRIを実施して変化について調べた。
 
      約3人に2人が週3回、1日30分の体操、ウォーキングまたはサイクリングを行っていた。
      期間中、被験者に抑うつ、生活の質(QOL)および日常活動の能力について尋ねた。
      3年後、90人が認知症を発症。
      54人は脳血管性認知症、34人はアルツハイマー病。147人に認知能力の低下がみられる。
       「認知力(思考力)の障害を予防するため、週3回、30分以上の適度な運動を強く推奨する。これは特に、高血圧、脳卒中、糖尿病など血管のリスクファクター(危険因子)のある人にとって重要である」と、Verdelho氏は述べている。米国心臓協会(AHA)は、男女とも週に150分の適度な運動、または75分の激しい運動を行うのが理想であるとしている。定期的な運動は、年齢、学歴、脳の変化、脳卒中の既往にかかわらず有効だったと、研究グループは述べている。
 一般的に運動したほうが脳卒中が減る可能性が高いために、脳血管性認知症を抑えるので減らすということです。それだけではなく、アルツハイマー型も減らすという結果のようです。
 
 今までの報告通りで大変納得いく結果の論文です。

↑このページのトップヘ