カテゴリ: 認知症をとりまく環境

倒産件数
介護報酬調整

先日の新聞記事からのお話です。
今年のCOVID-19(新型コロナ感染症)でショートステイ・デイケアなどの施設は大変厳しい状況に追い込まれました。
特に3-5月の緊急事態制限の状況では一気に利用者さんが、そのような施設の利用を中止したために利用者数が激減し、経営状況が悪化しました。

その後、緊急事態宣言が解除されてからも、すぐに利用者さんも元のように通うことがなされず、そのまま辞めて行かれた利用者さんもいらっしゃいました。そのために、どこも緊急事態宣言前の状況に戻れないままだったようです。

通年でも経営状況は悪化していて、東京商工リサーチの調べでも、介護関係施設の倒産件数は右肩上がりなのですが、今年も同様で昨年と比較して倒産件数は過去最高を記録しそうな勢いになっています。

それを反映してか、政府は来年4月の介護報酬の改定をプラス査定にする計画のようです。
元々、介護事業は経営基盤が厳しいところが多く、かつスタッフ確保に難渋する経営環境であります。ですから今回のプラス改定は微々たるものではありますが、福音となることと思われます。

多くの事業者は利用者減と感染対策で疲弊し、かつ経済的にも厳しい環境下に置かれています。常にクラスターの危険と隣り合わせです。利用者さんと介護スタッフが安心して利用ならびに働ける環境作りになるようにと願っております。

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You Tubeにて動画公開中です。↓↓↓↓
https://www.youtube.com/watch?v=KZYbM3MDV60&t=60s

本日は10月1日春日市スポーツセンターにて行われた「認知症講演会」についてです。

毎年時期は前後しますが、秋に開催しています。
最初は「いきいきプラザ」で、7-8年連続で行いましたが、春日市スポーツセンターが新装されてからは、「春日市スポーツセンター」において行われています。

昨年は70人ほどお越し頂きましたが、今年はコロナ禍の影響で密にならないように、限定30人しぼって行われました。

かなり早い時間から会場にお越し頂きました。

内容につきましては全般的な話しに終始していて、あまり特徴はありませんが、ほとんど初めてこのような会に参加されますので、教科書的な内容になってしまいます。

同日はケーブルステーション福岡からの取材もありました。
後日ケーブルステーション内の「2755ツナゴーゴー」にて約4分間ほどにまとめていていただいて、放送していただきました。

1人でも多くの患者さんや、その御家族に知って頂ければと思っております。

恐らく、来年も10月前後に同じ会場にて春日市高齢課の主催で行われる予定です。

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本日は10月11日(日)の朝日新聞の記事からです。

介護保険利用者の増加(高齢者の増加も相まって)によって介護保険料は右肩上がりです。

2000年度全国平均2911円だったものが、2018年には5869円。つまり2倍になっています。

これが2025年には7200円まで上昇することが予想されています。

介護保険料が上昇するにつれて、滞納者が増加し、2018年には65歳以上の高齢者1.9万人が滞納しているというデータが公表されました。

恐らく、この数はどんどん増えることが予想されます。
金額があがるので、仕方ないわけではありますが、抜本的な対策を講じる必要があります。

例えば40歳以上から介護保険料を負担し始めるわけですが、これを例えば30歳くらいにまで引き下げると言う方法があります。税を広く浅く負担していただくという発想です。

もう一つは、医療保険もそうなんですが、最高負担額は3割ふたんですが、これを4割にまで増やすという方法です。それなりの収入のあるひとには、たくさん負担していただくということです。

このような方法をしても、もちろん滞納者はでるわけですが、それは払って頂けるような対応策を考えたり、公的な援助を行ったりということになります。

団塊の世代が一気に高齢者になる前に対応が必須と思われます。

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 本日は新聞記事からです。

 昨年4月16日、NHK「クローズアップ現代」という番組で「親のお金が下ろせない?!」という特集があり、当院でも患者さんからの問い合わせが殺到しました。

 もちろん、その番組前からそのような問題があったのは事実で、それほど重要視していませんでしたが、NHK番組以降、銀行側も少し意識が高くなっていろいろな問題が出てきたのは事実です。

 多くのご家族は、良好な親子関係の元で、子供さん達が親の預金を切り崩して介護費用にあてているわけですが、中には不当な利用や、甥姪などが故意に厳禁を引き出して、大変な問題になった事例もあり、慌てて後見人の申請などに至ったケースもあります。

 しかし、銀行側のお金の引き出しに対して厳格なルール作成は自らの首を絞めかねない事態であり、患者本人・ご家族・銀行側。誰をとってもマイナスになることはあっても、プラスになることは多くありません。

 金融庁を中心に簡単なルール作りがもとめられますし、元気な間にこれからの「お金の問題」(きれば車の運転・不治の病での延命治療なども含めて)については、一定の年齢になれば少し考えてみるような風習が日本全体で行われていけばいいのにと思う次第です。

 そのためにも、金融庁が上手なルール作りをして、先導していただき、そこから高齢化してきて問題になるいくつかの点について、元気なうちに判断できるうちに考えようという機運が高まるといいなあと思う次第です。

親の“おカネ”が使えない!?

今回も認知症についての研究レポートです。

九州大学から長い年月をかけたレポートですので、大変意味のある興味深いレポートです。

 

雑誌:Neurology. 2020 Aug 04;95(5);e508-e518.

 

発表者:吉田 大悟(九州大学)

 

目的:日本のコミュニティ在住の高齢者における認知症の累積発症率とそのサブタイプを推定する検討を行った。

方法:コミュニティ在住で60歳以上の日本人高齢者1,193例を対象に、17年間前方視的にフォローアップを行った。認知症の累積発症率は?

結果:
①フォローアップ期間中に認知症を発症した高齢者は、350例であった(アルツハイマー病[AD]:191例、血管性認知症[VaD]:117例)。
②認知症の生涯リスクは、55%であった(95CI4960%)。
③女性の認知症の生涯リスクは、男性と比較し、約1.5倍であった。
 女性:65%(95CI5772%) 男性:41%(95CI3349%)
④男女別のADおよびVaDの生涯リスクは、以下のとおりであった。
 女性のAD生涯リスク:42%(95CI3550%) 女性のVaD生涯リスク:16%(95CI1221%)
 男性のAD生涯リスク:20%(95CI734%)男性のVaD生涯リスク:18%(95CI1323%)

考察:著者らは「日本人高齢者の認知症の生涯リスクは、50%以上であり、非常に高かった。現在の日本のコミュニティにおいて、認知症に起因する生涯負担は、計り知れないことが示唆された」としている。

この結果についても年度・年度によって変わってくると思われます。

もう数年前から先進国では、認知症の発生率が低下してきています。個々にはいろんな要素が関わってきますが、日本からも今後認知症の発生率が減少していくreportがでてくるのではないかと考えています。

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