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実は昨年もこの脳活新聞フェアでお話をさせていただきました。好評だったのかわかりませんが、是非本年もというオファーを受けて、今年も再び登壇することになりました。
私以外にも脳活のお話や、大腸にとって凄くいいお話だったり、エンディングノートだったり、笑いの効用だったり、為になる話が満載の1日になりそうです。
米国の8月の論文では、「新たに開発されたアルツハイマー病の治療選択肢に対して広く関心が持たれているのは当然のことだ。アルツハイマー病は深刻な疾患であるが、これまで20年以上にわたって新規に承認されたアルツハイマー病治療薬はなかったからだ」と書いていて、まさに待望の薬である。
まず、皆さんに知って欲しいことは、レケンビ(レカネマブ)という薬は使える患者さんが決まっていることです。現在、日本で発売されている認知症薬は4種類(5剤形)ありますが、使うことについては認知症の程度・条件などについては細やかな規則がないということです。
レケンビ(レカネマブ)を使用する際には、腰椎穿刺やアミロイドPETといった検査を行い、基準を満たす必要があります。現在の日本の医療ではここまでの検査を行い、診断を確定することは極めて稀です。更に認知機能についても境界型(MCI)もしくは軽度認知症という基準が設けられています。
治験においては、脳卒中や心疾患、がんの既往歴、脳画像検査で確認された小さな脳出血や脳損傷などがあるケースは除外されました。そうしますと米国のメイヨークリニックでは治験対象者237人のうち、治療適格患者は8%(19/237人)にまで絞られたとされています。
おそらく、他にも条件が設定されるため、高齢のアルツハイマー病患者の大半がこれらの治療薬の使用の対象外とされてしまう可能性があると考えられています。
また上の頭部MRI検査で示しますようにアミロイド関連画像異常(ARIA)と呼ばれる脳の浮腫性変化(ARIA–E)や出血性変化(ARIA–H)といった副作用が生じる可能性があります。
治験ではこの副作用により死亡された症例もあります。これは、この薬剤が急速かつ長期に脳からアミロイドβを除去する作用が強いため、血管壁に沈着したアミロイドβも除去し、血管の破綻を生じARIA–EやARIA–Hといった副作用をおこすと言われています。
米国では1年間の医療費が約390万円と高額です。日本でも同様の設定になることが予想されます。高額療養費制度があるため、患者の自己負担は、70歳以上の一般所得層(年収156万~約370万円)の場合、年14万4000円が上限となりますが、これも大きな問題です。
まだまだ十分情報がでてきているわけではありません。この情報はR5年10月末の段階でわかっていることになります。また、わかり次第お伝えしたいと思います。
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本日は3月24日に福岡大丸エルガーラホールで行われた第3回脳活新聞フェアについてです。
これは西日本新聞が脳活新聞としての情報を提供していて、その延長戦での講演会でした。
当日は100人ほど入る会場に、5人の講師がそれぞれのテーマでお話をするといった内容です。私は11時からのスタートでしたので、10時30分前に会場に着きましたが、大変熱気のある会場でたくさんのお客様が来場されていました。
もちろん、私の前の講師の講演が行われていたのですが満員御礼です。そして既に私の講演を待っているお客様もおいでになっておりました。
講演会場の横では、物販・製品紹介のブースが設けられていて、そこもたくさんのお客様が訪れていて熱気ムンムンでした。
私の講演は午前11時10分スタートでしたが、会場整備の関係で11時15分から始まりました。少し高い所から話ができること。観客席が近いこともあって非常に話がしやすかったですし、前の講師がお上手だったので会場がよく温まってました笑。(お笑いの人が良く言うセリフです。)ですので、会場のリアクションも大きく、私も凄く話しやすかったです。
講演内容の一部が、後日西日本新聞にも掲載されましたので、紹介しております。その後、私の患者さんのご家族が数人見に来られていたようで、「あんなふうにじっくり話が聞けて良かった」とか、「なかなか外来では聞けない話も聞けて良かった」とか反響を頂きました。
まだまだ必要な人に大事な必要な情報が届いていないのを肌で感じることもできました。毎年、私のいます春日市では「認知症講演会」を秋にさせていただくわけですが、このような会の大切さを改めて知ることにもなりました。
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