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今年度もまたまた春日市での認知症講演会をさせていただくことになりました。

今回で6年連続のようです。毎回毎回同じメンバーではありませんので、最初から基本的な事項から最新のトピックスまで網羅しないといけないので準備も大変になります。

一般的な知識は既にTV・雑誌・他の講演会などで見たり聞いたりされているようなので実際的な話を多く取り入れて話すようにしております。

今年は特に3月12日改正道路交通法が施行されましたので、その問題について話したり、介護保険の負担も1割から2割、そして一定の基準を満たす人には3割にまで負担増となっていますので、上手な介護保険の使い方などについても話してみたいと考えています。

認知症自身については、大きな発見や治療薬の開発がない現状が続いていて景気のいい話は何もできませんが、社会基盤は徐々に整備されていますので活用法なども伝えて行ければなあと思っております。

毎回、このような会をしていて思うのは女性の参加者が圧倒的に多く、男性は少ない。

また質問されるのも女性で、男性は殆ど無いことです。

男性の参加をお待ちしております。

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本日は以前から話題になっているこのテーマです。
7月に東京で行われた日本睡眠学会で不眠症と認知症の密接な関係性について、以前の筑波大学教授で現在は東京医科歯科大学の認知症研究部門特任教授である朝田 隆先生が報告された。

結論としては「以前からベンゾジアゼピン系薬剤が認知症の原因になると言われてきたが、認知症発症に直接的な影響するものではなく、認知予備能に損失を与えることで、認知症の発症リスクを上昇させる働きがある」ということです。

ベンゾジアゼピン系薬剤と言えば、睡眠薬でいうところのアモバン・ルネスタ・マイスリー・ベルソムラ・ロゼレム以外の殆どの薬剤がベンゾジアゼピン系薬剤です。また多くの抗不安薬もベンゾジアゼピン系薬剤ですので、かなり多くしめる薬剤になります。

ですので、では不眠患者が認知症にならないためにはどうしたらいいかというと?

①睡眠薬を使うのであれば、上記のアモバン・ルネスタ・マイスリー・ベルソムラ・ロゼレムの5種類の中から選ぶ。
②30分以内の昼寝の活用。30分以内であれば、ある程度の眠気の改善に繋がりますし、アルツハイマー型認知症になりにくいというデータもある。
③運動週間をつくることで、睡眠のリズムの改善並びに記憶障害の改善が期待できる

と言われています。

是非上記を実践してみてはどうでしょうか?

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今日は朝日新聞で大変興味深い記事がでていましたので、ご紹介いたしたいと存じます。

  桜美林大老年学総合研究所の鈴木隆雄所長らの認知症患者さんが徘徊したときの調査です。
2013年度中に認知症が疑われ警察に行方不明者届が出された1万322人のうち、死亡した3388人を含む776人の家族に調査票を郵送し、全項目で回答のあった204人分を分析した。

 発見されたのが行方不明になった当日なら82.5%が生存していた。
 翌日ならその日に発見された人の63.8%。
 3~4日目は計21.4%と低下。
 5日目以降の生存者はいなかった。
 
 亡くなった人の4割以上が程度の軽い認知症で、研究班は「軽度だからという先入観を持ってはならない」と警告している。
 徘徊中の高齢者の発見者は、家族や捜索関係者以外が半数を占めた。鈴木所長は「地域社会の協力が早期発見につながる」と話す。
 
 これは大変興味深いデータです。
当院でも多くは数時間でみつかるケースが大半ですが、やはり翌日とから更に翌日というのもあります。
短時間であれば、比較的近くですが、時間がたてばたつほど遠くでというのもあります。
一番遠くでみつかったケースは東京の田町でみつかったケースがあります。どうやって新幹線にのったか?また品川や東京駅ではなく、田町なのか不明なのですが、その人は3日目に見つかったケースでした。
 
時間がかかれば、遠くで更に死亡率も高くなるというデータは見逃せません。
地域ぐるみでの対策が必要で、大牟田市のような取り組みは大変必要だお感じる調査結果です。

 認知症の周辺症状に対してリスパダール・セロクエルなどの抗精神病薬を使うことは決してまれでは無く、比較的におおい出来事です。今回はその抗精神病薬の使用状況についてのご報告です。
 
雑 誌:International Psychogeriatrics

対 象:2002年から2010年に厚生労働省が行った「社会医療診療行為別調査」を二次的に分析。アリセプトの処方を受けた65歳以上の外来患者15,591人を研究対象とした。

結 果:抗精神薬の投与数は微増傾向にある。
2008年~2010年:認知症患者に抗精神病薬が処方された数は全体の21%で、約5人に1人の割合。
2002年~2004年:1.1倍増となり、投与数は微増傾向にあることが判明した。

使用された抗精神病薬の種類に関しては、「第一世代抗精神病薬」は減少、「第二世代抗精神病薬」は増加し、薬の切り替えが進んでいるとみられる。

2008年~2010年に認知症患者へ投与された抗精神薬については、抗不安薬の処方割合は12%、デパケンの処方割合は1.9%。ただしこれらの薬については、諸外国の調査において投与する根拠がないともいわれており、使用に際しては注意が必要である。
 
 おそらく在宅で認知症患者さんをみる機会が増え、安易な入院・入所が全体的に減っていることから処方せざるをえない状況があるのではないかと思います。できるだけ長く在宅でみることが一つの大きな目標ですので、ある意味背に腹は代えられないのではないかと考えます。

 先日NHKで「認知症」の番組がありました。
 
 私も十分みていたわけではありませんが、NHKならではの作りだなあと感じました。
他の民放では、あのような反響はまずないのですが、NHKはかなり信頼度が高いと思えるのか、いろいろお尋ねも多くあります。
 
 番組内ではいくつか薬の話もありました。
 実際問題として、あのような薬が一般的に使えるようになるかどうかも現実的には全くわかりません。また、たとえ使えるようになったとしても、この5年以内に一般的に使えるようにはならないと推測されます。
 
 昨年か一昨年かにNHKで同じような番組があり、取り上げられていた薬は、実用化されないことになりました。アルツハイマー病の研究はかなり進んでいますが、実際一般的に使うめどがたつまでには相当のふるい落とし、時間、お金がかかります。
 
 私自身は必ずあのような番組で取り上げられるような薬が、現実問題として今認知症になっている患者さんに恩恵を与えることはなく、認知症の患者さんを介護するレベルの人たちが認知症になったとき、使えるか使えないかの話ですよと話しています。
 
 それほど医薬品の求められるレベル・安全性は高いものです。

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